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学会案内


会長 高野 克己(東京農業大学長)
   Katsumi Takano


 この度 西成勝好先生の後を受けて会長に就任いたしました。各歴代会長が会員の皆様と共につくり上げてきた本学会の食品科学および産業分野における貢献を踏まえ、さらに充実発展させるため、任務を遂行できますよう会員各位のご支援をお願いいたします。
 本学会は農産加工技術研究会として1953年(昭和28年)に発足し、その後日本食品工業学会に発展し、1984年に社団法人日本食品工業学会として法人認可を受けました。さらに1994年に社団法人日本食品科学工学会と名称を変更し、2014年 に公益社団法人日本食品科学工学会となり、わが国最大の食品に関する研究教育と産業のための学会に成長し、今年で創立63年を迎えました。
 さて、昭和、平成と時代と共に日本人の食生活も大きく変化し、まさに量から質、栄養の追求から、美味しさ、簡便性、手軽さ、そして安全と健康が更に重視されるようになりました。平成25年12月、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本の食文化はもちろん、日本の食を生み、支えるわが国の食品産業ならびに食品に関する研究教育の成果が高く評価されました。
 日本人一人が一生に食べる食品の量は約70トンに達し、食事を構成する食材数は欧米や他のアジア地域に比べ多いと言われています。明確な四季と豊富な雨量、海に囲まれ、南北3000km、亜熱帯から亜寒帯までの気候帯に位置する日本の地理的特徴や気候の影響による多様な食材と、さらに外来の食材と食文化を巧みに取り入れ独特の日本食文化を築きました。世界が認める日本食と食品文化の創造に貢献する食品産業と、それを支える本学会の役割も強く認められています。
 本学会は、農産物の加工に関する研究をスタートとし、現在では食品分野における研究を展開し、その成果を広く人類の健康と福祉に産業を通じて貢献することを大きな特徴としています。食品分野は、農畜産物の生産と環境から原料の加工と食品の開発、流通、小売店、レストラン、食べる、健康までを通貫し、まさに人類の命と健康を支えています。本学会の目的を達成のためには、農林畜水産、食品製造、食品サービス、健康福祉や医療、人文学や社会学など多様な分野との更なる連携を進めて行かなければなりません。
 わが国の食品産業の総生産額は約80兆円で全産業の9%、就業者は820万人、全体の13%を占め、またそれぞれの数値は地方において高く、食品産業は地域経済に大きな役割を果たしています。食を中心とした地方創生、地域活性化は、本学会に新たな社会的貢献の場なります。また、食品製造業は全国で約5万か所、大企業が1.0%、中小企業が64.0%、零細企業が35.0%であり、日本の食品産業の基盤である中小零細企業との関係強化も進めなければなりません。
 学会にはその分野の科学技術の発展、関連産業との連携による社会貢献と共に次世代の人材を育成する教育貢献が求められています。大学、公的研究機関、食品企業の研究開発、生産技術、食品流通ならび食文化や食育の担い手の育成です。学生だけはなく、食関連の領域で活躍する社会人の継続的な教育研修の場としての学会の役割が期待されています。
 食に関わる基礎研究から応用研究を展開し、それらの成果を食品関連産業と共に社会に貢献することが本学会の大きな目的です。研究教育、産業のグローバル化が進む中、海外との接触は不可欠であり、国内的な基盤を強化しつつ国際化への対応が望まれます。
 本学会が果たすべき社会要請に応えるためにも、会員の皆様のご支援とご協力をお願いし就任の挨拶と致します。